割れにくい和食器の選び方|素材・産地・形状で後悔しない5つのポイント【元料理人解説】
「大切な器を、また割ってしまった。」
そんな経験は、きっと一度や二度ではないでしょう。
和食器は繊細で美しい反面、日常使いの中でふとした拍子に欠け、割れてしまうことがあります。
だからこそ、器選びの段階で「割れにくさ」という視点を持つことが、長く使い続けるための大切な一歩になります。
この記事では、割れにくい和食器をテーマに、素材別の耐久性から産地ごとの特徴、日常使いに適した選び方の5つのポイント、そして万が一割れてしまったときの金継ぎという選択肢まで、元料理人の視点からわかりやすく解説します。
器を「一生もの」として使い続けたいと思っている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

和食器の耐久性を語るうえで、まず知っておきたいのが素材による根本的な違いです。
見た目が似ていても、使われている土の種類や焼成温度によって、強度は大きく変わります。
料理人として厨房に立っていた頃、私たちは毎日何十枚もの器を扱っていました。
その経験の中で実感したのは、「割れにくい器」と「割れやすい器」の差は、素材の理解から始まるということです。
以下では、素材ごとの耐久性をひとつずつ丁寧に見ていきましょう。
この二つは見た目の印象だけでなく、強度という点でも異なる特性を持っています。
陶器は、粘土を主原料として比較的低い温度(約800〜1,200℃)で焼いたものです。
土の風合いや温かみが魅力ですが、吸水性があり、衝撃に対してやや弱い傾向があります。
一方、磁器は陶石(長石・石英などの鉱物)を原料とし、1,200〜1,400℃という高温で焼き締められます。
焼成温度が高いぶん、素地が緻密に焼き固まり、衝撃に対する強度が高く、割れにくいという特徴があります。
ただし、磁器は薄く作れるぶん、強い衝撃が一点に集中した場合に割れやすいという側面もあります。
陶器は厚みがある分、衝撃をある程度吸収できる面もあります。
どちらが一概に「割れにくい」とは言えず、形状・厚み・使い方との組み合わせで判断するのが正解です。
これらは日常使いの和食器として優れた耐久性を発揮します。
炻器は、陶器よりも高い温度(約1,200〜1,300℃)で焼き締めた器です。
吸水性がほとんどなく、素地が緻密に締まっているため、陶器の温かみと磁器の強度を兼ね備えた素材です。
信楽焼や丹波焼などに多く見られます。
半磁器は、陶土と磁器土を混ぜ合わせた素材で、陶器の柔らかな質感を保ちながら磁器に近い強度を持ちます。
波佐見焼の一部や美濃焼に多く、日常使いとしての耐久性と扱いやすさのバランスが高い評価を受けています。
器の厚みは、そのまま衝撃への抵抗力に直結します。
厚手の器は重心が安定し、多少の衝撃でも割れにくい傾向があります。
ただし、厚すぎると急激な温度変化(急冷・急熱)によって割れが生じやすくなる「熱衝撃」のリスクもあります。
適度な厚みと均一な成形が、割れにくい器の条件です。
焼成温度については、温度が高いほど素地が緻密に焼き固まり、強度が増します。
しかし同時に、窯の中での収縮率が高くなるため、成形精度が求められます。
職人が丁寧に成形した器こそが、高温焼成に耐えて美しく仕上がる理由はここにあります。

日本各地には、それぞれ独自の技術と個性を持つ産地が数多くあります。
割れにくさという視点でも、産地ごとに特徴があります。
産地を知ることは、器の背景にある土地・職人・技術を知ることでもあります。
私たちが産地に直接足を運んで器を選ぶのも、こうした「目に見えない強さ」を確かめるためです。
代表的な産地の特徴を、耐久性の観点から見ていきましょう。
その最大の特徴は、磁器でありながら薄く軽く仕上がっていること。
波佐見焼は、江戸時代から庶民の食器として大量生産の技術を磨いてきた産地です。
現代でも、機械と職人の手仕事を組み合わせた均一で精度の高い成形技術が強みです。
均一な厚みは、焼きムラを減らし、結果的に強度の均一性につながります。
「白山陶器」「HASAMI」「SAIKAI」など、波佐見焼を代表するブランドの器は、食洗機・電子レンジ対応のものも多く、現代の日常使いにフィットします。
薄くても丈夫、というのが波佐見焼の魅力です。
陶器・磁器・半磁器と幅広い素材を扱い、バリエーションの豊富さが最大の強みです。
美濃焼は、土岐市・瑞浪市・多治見市などを中心に多くの窯元が集まっており、それぞれが独自の技術と表現を持ちます。
日常使いから特別な場面まで幅広く対応できる耐久性を持ち、半磁器素材の美濃焼は特に扱いやすい強度を誇ります。
食洗機対応のものも多く、一人暮らしの方からファミリー層まで幅広い用途に対応できる点が魅力です。
釉薬の表情も多彩で、飽きのこないデザインが豊富に揃っています。
砥部焼(とべやき)は、愛媛県砥部町で作られる磁器です。
厚手でどっしりとした作りが特徴で、落としても割れにくいと評判です。
民芸の精神を受け継ぐ、実用本位の器です。
飯碗で1,500〜3,000円程度と、手に取りやすい価格帯も魅力です。
信楽焼(しがらきやき)は、滋賀県甲賀市信楽町を産地とする炻器です。
高温で焼き締められた素地は緻密で、吸水性がほとんどなく強度も高いです。
ただし、独特の土感と重量感があるため、日常使いには向き不向きがあります。
益子焼(ましこやき)は、栃木県益子町の陶器です。
土物ならではの温かみがある反面、磁器と比べると強度はやや控えめです。
厚手に作られたものを選ぶと日常使いに向きます。
産地ごとの特徴を知ることで、用途と好みに合った割れにくい器を選ぶ精度が格段に上がります。

素材や産地の知識を踏まえたうえで、実際に器を選ぶときに確認したい具体的なポイントをお伝えします。
割れにくい和食器を選ぶには、見た目だけでなく、形状・釉薬・対応機能・用途という複数の観点から器を見る目が必要です。
料理を盛りつける立場として長年器を選んできた私たちだからこそ、見落としがちなチェックポイントがあります。
以下の5つを意識するだけで、日常使いの器選びが変わります。
高台が広く、しっかりと平らに仕上がっているものほど、テーブルや棚の上で安定し、転倒による破損リスクが下がります。
また、器のフォルム全体も確認しましょう。
重心が低く、胴体がどっしりとした形状のものは転びにくいです。
反対に、細い足や不安定なシルエットの器は、見た目は華やかでも日常使いには不向きなことがあります。
店頭で手に取れる場合は、テーブルに置いたときのガタつきを必ず確認してください。
わずかな歪みが、使い続けるうちの破損につながることがあります。
硬質の釉薬(透明釉・灰釉など)は、素地との密着度が高く、欠けにくい傾向があります。
一方、マット系や結晶釉は表面に微細な凹凸があるため、傷がつきやすい場合があります。
とはいえ、表面の質感は使う楽しみの一部でもあるため、強度だけで選ぶ必要はありません。
重要なのは、釉薬がムラなく均一にかかっているかという点です。
釉薬が薄い部分や剥がれやすい箇所がある器は、日常使いで欠けが生じやすくなります。
購入前に縁や底の釉薬の状態を確認する習慣をつけましょう。
これらの表記がある器は、急激な温度変化や水圧・洗浄剤に耐えられる素地と釉薬の組み合わせを使用していることを意味します。
つまり、日常的な使用環境における耐久性の証明でもあります。
陶器の中でも吸水性の高いものは、食洗機の熱風乾燥で素地が急激に乾燥し、ひび割れのリスクがあります。
電子レンジについても、金彩・銀彩が施された器や、金属分の多い釉薬を使ったものは使用不可の場合があります。
購入前に対応表記をしっかり確認することが、長く使い続けるための第一歩です。
一人暮らしの方には、波佐見焼や美濃焼の磁器・半磁器素材で、食洗機・電子レンジ対応のものがおすすめです。
扱いやすく、軽くて丈夫なものが日常使いに向いています。
予算の目安は、飯碗で1,500〜3,000円程度です。
ファミリー・子育て世帯には、砥部焼のような厚手の磁器や、重心の低い安定したフォルムの器が向いています。
子どもが扱いやすい小ぶりなサイズで、持ちやすい形状かどうかも大切なチェックポイントです。
来客用・特別な場面用には、有田焼の白磁や染付など、薄手でも美しい磁器を選ぶのも一案です。
日常使いとは器を分けることで、それぞれを大切に扱えます。
だからこそ、「割れたときの保証がある器を選ぶ」という発想も大切です。
いとをかしでは、全商品に生涯破損保証をお付けしています。
割れてしまっても無料で金継ぎ修理をお受けするため、「高い器だから使うのが怖い」という不安なく、日常使いを楽しめます。

どれほど丁寧に使っていても、器はいつか割れてしまうことがあります。
そんなとき、「もう捨てるしかない」と諦めないでください。
金継ぎ(きんつぎ)という、日本の伝統技法が器を新たな命として蘇らせてくれます。
私たちが器を扱うにあたって大切にしていることのひとつが、「器の命を長らえさせること」です。
割れた瞬間が終わりではなく、金継ぎによって器は新たな美しさを纏います。
金継ぎの世界を、詳しくご紹介します。
室町時代から続くとされるこの技法は、破損を隠すのではなく、継ぎ目を美として昇華させるという哲学を持っています。
英語では「kintsugi」として世界中に知られており、「壊れた部分こそが歴史であり、美しさである」という精神が、海外でも高く評価されています。
金継ぎには、本漆を使う伝統的な本金継ぎと、合成樹脂や接着剤を使う簡易金継ぎがあります。
食器として安全に使い続けるには、食品衛生法に適合した素材を使う本金継ぎを選ぶことをおすすめします。
費用は器のサイズ・破損の程度・ひびや欠けの数・使用する素材(金・銀・錫など)によって変わります。
依頼の流れは、おおむね以下の通りです。
1. 問い合わせ・見積もり:写真や現物を送り、修理内容と費用の確認 2. 器の発送・持ち込み:丁寧に梱包して職人のもとへ 3. 修理期間:本金継ぎの場合、1〜3ヶ月程度(漆の乾燥に時間が必要) 4. 完成・返送:新たな美しさを纏った器が手元に戻る 修理期間が長いのは、本漆を使う場合、一工程ごとに漆を十分に乾燥・硬化させる必要があるためです。
器を買う決断に迷う理由のひとつが、「高くて割れたら怖い」という不安ではないでしょうか。
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割れた器をお送りいただければ、職人の手による金継ぎで美しく修復し、お手元にお戻しします。
割れた継ぎ目が金の線となって器に宿るとき、その器はより深い表情を持ちます。
「割れたら終わり」ではなく、「割れてから始まる物語」を、いとをかしは大切にしています。

焼成温度が高く素地が緻密なため、強度が高い傾向があります。
ただし、薄く作られた磁器は一点への衝撃に弱い場合もあります。
陶器は厚手に作られたものを選べば日常使いに十分な強度があります。
用途と形状を合わせて選ぶことが大切です。
波佐見焼・美濃焼の半磁器素材で食洗機対応のものも、日常的に使いやすく適しています。
子どもの手のサイズに合った小ぶりのものを選び、持ちやすい形かどうかも確認しましょう。
ただし、食洗機対応であっても落下による衝撃には変わらず弱い場合があります。
対応表記は耐久性の一指標として参考にしてください。
器のサイズ・破損箇所の数・使用素材(金・銀など)によって変動します。
いとをかしでご購入いただいた器であれば、生涯破損保証により無料で金継ぎ修理をお受けしています。
購入時期や使用期間に関わらず、割れてしまった器をお送りいただければ、職人による金継ぎ修理を無料でお受けします。
詳細な条件はお問い合わせページよりご確認ください。

器を扱うセレクトショップは数多くありますが、私たちが選ばれ続ける理由には、他店にはない三つの強みがあります。
それは、割れてからも安心できる保証・料理人の目線で選ばれた器・産地から直接届く本物の手仕事という三本柱です。
器を大切に使いたいからこそ、「もし割れたら」という不安がつきまとうことがあります。
当店の保証は、その不安を払拭し、器を存分に使い込んでいただくための安心の仕組みです。
金継ぎによって修復された器は、割れた記憶を金の線として纏い、さらに深い表情を持つ一品として手元に戻ります。
編集部の中心にいる元料理人は、厨房での長年の経験から器への独自の哲学を持っています。
「器は、それだけでは完成しない。
中に入る料理や飲みものを美しく魅せるためにある」という信念のもと、実際に料理を盛りつけて試し、合格した器だけを仕入れています。
見た目の美しさだけでなく、使い勝手・耐久性・盛りつけたときの映え、すべてを確認したうえでお届けします。
波佐見・美濃・有田・砥部など、各産地の職人の手仕事を、中間コストを抑えた適正価格でお届けできるのは、この産地直送のスタイルがあるからです。
「本物の手仕事品を、普段の食卓で使ってほしい」という思いが、当店の原点にあります。
いとをかしの割れにくい和食器をチェックする
この記事では、割れにくい和食器の選び方を素材・産地・形状の三つの軸から解説しました。
最後に、5つの選び方ポイントを振り返ります。
1. 形状と高台の安定感をチェックする 2. 釉薬の種類と均一さを確認する 3. 電子レンジ・食洗機対応を耐久性の目安にする 4. 用途に合った素材と産地を選ぶ 5. 保証付きの器を選んで安心を手に入れる 磁器・半磁器は日常使いの耐久性に優れ、波佐見焼・美濃焼・砥部焼は産地としての信頼性も高いです。
そして万が一割れてしまっても、金継ぎという伝統技法で器に新しい命を吹き込むことができます。
器は、料理を盛る舞台であり、暮らしを豊かにする存在です。
正しい知識を持って選んだ器は、きっと一生の相棒になってくれるでしょう。
いとをかしの和食器コレクションをチェックする *いとをかし編集部は、元料理人のメンバーを中心に、器と食の関係を深く探求しながら伝統工芸品の魅力を発信しています。*
そんな経験は、きっと一度や二度ではないでしょう。
和食器は繊細で美しい反面、日常使いの中でふとした拍子に欠け、割れてしまうことがあります。
だからこそ、器選びの段階で「割れにくさ」という視点を持つことが、長く使い続けるための大切な一歩になります。
この記事では、割れにくい和食器をテーマに、素材別の耐久性から産地ごとの特徴、日常使いに適した選び方の5つのポイント、そして万が一割れてしまったときの金継ぎという選択肢まで、元料理人の視点からわかりやすく解説します。
器を「一生もの」として使い続けたいと思っている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
割れにくい和食器とは?素材別の耐久性を知る

見た目が似ていても、使われている土の種類や焼成温度によって、強度は大きく変わります。
料理人として厨房に立っていた頃、私たちは毎日何十枚もの器を扱っていました。
その経験の中で実感したのは、「割れにくい器」と「割れやすい器」の差は、素材の理解から始まるということです。
以下では、素材ごとの耐久性をひとつずつ丁寧に見ていきましょう。
陶器と磁器、どちらが割れにくい?基本の違い
和食器を大きく分けると、陶器と磁器に分類されます。この二つは見た目の印象だけでなく、強度という点でも異なる特性を持っています。
陶器は、粘土を主原料として比較的低い温度(約800〜1,200℃)で焼いたものです。
土の風合いや温かみが魅力ですが、吸水性があり、衝撃に対してやや弱い傾向があります。
一方、磁器は陶石(長石・石英などの鉱物)を原料とし、1,200〜1,400℃という高温で焼き締められます。
焼成温度が高いぶん、素地が緻密に焼き固まり、衝撃に対する強度が高く、割れにくいという特徴があります。
ただし、磁器は薄く作れるぶん、強い衝撃が一点に集中した場合に割れやすいという側面もあります。
陶器は厚みがある分、衝撃をある程度吸収できる面もあります。
どちらが一概に「割れにくい」とは言えず、形状・厚み・使い方との組み合わせで判断するのが正解です。
炻器(せっき)・半磁器の耐久性を比較
陶器・磁器の中間に位置する素材として、炻器(せっき)と半磁器があります。これらは日常使いの和食器として優れた耐久性を発揮します。
炻器は、陶器よりも高い温度(約1,200〜1,300℃)で焼き締めた器です。
吸水性がほとんどなく、素地が緻密に締まっているため、陶器の温かみと磁器の強度を兼ね備えた素材です。
信楽焼や丹波焼などに多く見られます。
半磁器は、陶土と磁器土を混ぜ合わせた素材で、陶器の柔らかな質感を保ちながら磁器に近い強度を持ちます。
波佐見焼の一部や美濃焼に多く、日常使いとしての耐久性と扱いやすさのバランスが高い評価を受けています。
| 素材 | 焼成温度の目安 | 吸水性 | 耐久性 |
|---|---|---|---|
| 陶器 | 800〜1,200℃ | 高い | やや低め |
| 炻器 | 1,200〜1,300℃ | ほぼなし | 高い |
| 半磁器 | 1,200〜1,300℃ | 低い | 高い |
| 磁器 | 1,200〜1,400℃ | ほぼなし | 高い |
厚みと焼成温度が耐久性を左右する理由
素材と並んで、厚みと焼成温度は耐久性を決める重要な要素です。器の厚みは、そのまま衝撃への抵抗力に直結します。
厚手の器は重心が安定し、多少の衝撃でも割れにくい傾向があります。
ただし、厚すぎると急激な温度変化(急冷・急熱)によって割れが生じやすくなる「熱衝撃」のリスクもあります。
適度な厚みと均一な成形が、割れにくい器の条件です。
焼成温度については、温度が高いほど素地が緻密に焼き固まり、強度が増します。
しかし同時に、窯の中での収縮率が高くなるため、成形精度が求められます。
職人が丁寧に成形した器こそが、高温焼成に耐えて美しく仕上がる理由はここにあります。
産地別|割れにくい和食器のおすすめ選び方

割れにくさという視点でも、産地ごとに特徴があります。
産地を知ることは、器の背景にある土地・職人・技術を知ることでもあります。
私たちが産地に直接足を運んで器を選ぶのも、こうした「目に見えない強さ」を確かめるためです。
代表的な産地の特徴を、耐久性の観点から見ていきましょう。
波佐見焼:薄くても丈夫な日常使いの定番
長崎県波佐見町で作られる波佐見焼は、日常使いの和食器として全国に広く愛されています。その最大の特徴は、磁器でありながら薄く軽く仕上がっていること。
波佐見焼は、江戸時代から庶民の食器として大量生産の技術を磨いてきた産地です。
現代でも、機械と職人の手仕事を組み合わせた均一で精度の高い成形技術が強みです。
均一な厚みは、焼きムラを減らし、結果的に強度の均一性につながります。
「白山陶器」「HASAMI」「SAIKAI」など、波佐見焼を代表するブランドの器は、食洗機・電子レンジ対応のものも多く、現代の日常使いにフィットします。
薄くても丈夫、というのが波佐見焼の魅力です。
美濃焼:バリエーション豊富で扱いやすい強度
岐阜県東濃地方で生産される美濃焼は、国内の陶磁器生産量の約50%を占める日本最大の産地です。陶器・磁器・半磁器と幅広い素材を扱い、バリエーションの豊富さが最大の強みです。
美濃焼は、土岐市・瑞浪市・多治見市などを中心に多くの窯元が集まっており、それぞれが独自の技術と表現を持ちます。
日常使いから特別な場面まで幅広く対応できる耐久性を持ち、半磁器素材の美濃焼は特に扱いやすい強度を誇ります。
食洗機対応のものも多く、一人暮らしの方からファミリー層まで幅広い用途に対応できる点が魅力です。
釉薬の表情も多彩で、飽きのこないデザインが豊富に揃っています。
有田焼・波佐見焼以外にも注目したい産地
割れにくい和食器を探すうえで、有田焼・波佐見焼以外にも注目したい産地があります。砥部焼(とべやき)は、愛媛県砥部町で作られる磁器です。
厚手でどっしりとした作りが特徴で、落としても割れにくいと評判です。
民芸の精神を受け継ぐ、実用本位の器です。
飯碗で1,500〜3,000円程度と、手に取りやすい価格帯も魅力です。
信楽焼(しがらきやき)は、滋賀県甲賀市信楽町を産地とする炻器です。
高温で焼き締められた素地は緻密で、吸水性がほとんどなく強度も高いです。
ただし、独特の土感と重量感があるため、日常使いには向き不向きがあります。
益子焼(ましこやき)は、栃木県益子町の陶器です。
土物ならではの温かみがある反面、磁器と比べると強度はやや控えめです。
厚手に作られたものを選ぶと日常使いに向きます。
産地ごとの特徴を知ることで、用途と好みに合った割れにくい器を選ぶ精度が格段に上がります。
日常使いで割れにくい和食器を選ぶ5つのポイント
割れにくい和食器を選ぶには、見た目だけでなく、形状・釉薬・対応機能・用途という複数の観点から器を見る目が必要です。
料理を盛りつける立場として長年器を選んできた私たちだからこそ、見落としがちなチェックポイントがあります。
以下の5つを意識するだけで、日常使いの器選びが変わります。
ポイント1:形状と高台(こうだい)の安定感をチェック
器の底部にある高台(こうだい)は、器の安定感に直接関わる重要な部位です。高台が広く、しっかりと平らに仕上がっているものほど、テーブルや棚の上で安定し、転倒による破損リスクが下がります。
また、器のフォルム全体も確認しましょう。
重心が低く、胴体がどっしりとした形状のものは転びにくいです。
反対に、細い足や不安定なシルエットの器は、見た目は華やかでも日常使いには不向きなことがあります。
店頭で手に取れる場合は、テーブルに置いたときのガタつきを必ず確認してください。
わずかな歪みが、使い続けるうちの破損につながることがあります。
ポイント2:釉薬の種類と欠けにくさの関係
釉薬(ゆうやく)は器の表面を覆うガラス質の層ですが、その種類によって欠けにくさや傷のつきにくさが変わります。硬質の釉薬(透明釉・灰釉など)は、素地との密着度が高く、欠けにくい傾向があります。
一方、マット系や結晶釉は表面に微細な凹凸があるため、傷がつきやすい場合があります。
とはいえ、表面の質感は使う楽しみの一部でもあるため、強度だけで選ぶ必要はありません。
重要なのは、釉薬がムラなく均一にかかっているかという点です。
釉薬が薄い部分や剥がれやすい箇所がある器は、日常使いで欠けが生じやすくなります。
購入前に縁や底の釉薬の状態を確認する習慣をつけましょう。
ポイント3:電子レンジ・食洗機対応は耐久性の目安
電子レンジ・食洗機への対応は、単なる利便性の話ではありません。これらの表記がある器は、急激な温度変化や水圧・洗浄剤に耐えられる素地と釉薬の組み合わせを使用していることを意味します。
つまり、日常的な使用環境における耐久性の証明でもあります。
陶器の中でも吸水性の高いものは、食洗機の熱風乾燥で素地が急激に乾燥し、ひび割れのリスクがあります。
電子レンジについても、金彩・銀彩が施された器や、金属分の多い釉薬を使ったものは使用不可の場合があります。
購入前に対応表記をしっかり確認することが、長く使い続けるための第一歩です。
ポイント4:用途別の選び方(一人暮らし・ファミリー・来客用)
使う環境によっても、割れにくい器の選び方は変わります。一人暮らしの方には、波佐見焼や美濃焼の磁器・半磁器素材で、食洗機・電子レンジ対応のものがおすすめです。
扱いやすく、軽くて丈夫なものが日常使いに向いています。
予算の目安は、飯碗で1,500〜3,000円程度です。
ファミリー・子育て世帯には、砥部焼のような厚手の磁器や、重心の低い安定したフォルムの器が向いています。
子どもが扱いやすい小ぶりなサイズで、持ちやすい形状かどうかも大切なチェックポイントです。
来客用・特別な場面用には、有田焼の白磁や染付など、薄手でも美しい磁器を選ぶのも一案です。
日常使いとは器を分けることで、それぞれを大切に扱えます。
ポイント5:保証付きの器を選ぶという発想
どれだけ丈夫な器を選んでも、割れるリスクをゼロにすることはできません。だからこそ、「割れたときの保証がある器を選ぶ」という発想も大切です。
いとをかしでは、全商品に生涯破損保証をお付けしています。
割れてしまっても無料で金継ぎ修理をお受けするため、「高い器だから使うのが怖い」という不安なく、日常使いを楽しめます。
万が一割れてしまったとき|金継ぎという選択肢

そんなとき、「もう捨てるしかない」と諦めないでください。
金継ぎ(きんつぎ)という、日本の伝統技法が器を新たな命として蘇らせてくれます。
私たちが器を扱うにあたって大切にしていることのひとつが、「器の命を長らえさせること」です。
割れた瞬間が終わりではなく、金継ぎによって器は新たな美しさを纏います。
金継ぎの世界を、詳しくご紹介します。
金継ぎとは?割れた器を美しく蘇らせる伝統技法
金継ぎとは、割れたり欠けたりした器を漆で接合し、その継ぎ目を金や銀で装飾する日本独自の修復技法です。室町時代から続くとされるこの技法は、破損を隠すのではなく、継ぎ目を美として昇華させるという哲学を持っています。
英語では「kintsugi」として世界中に知られており、「壊れた部分こそが歴史であり、美しさである」という精神が、海外でも高く評価されています。
金継ぎには、本漆を使う伝統的な本金継ぎと、合成樹脂や接着剤を使う簡易金継ぎがあります。
食器として安全に使い続けるには、食品衛生法に適合した素材を使う本金継ぎを選ぶことをおすすめします。
金継ぎ修理の費用相場と依頼の流れ
金継ぎ修理を専門の職人に依頼する場合、費用は5,000〜30,000円程度が一般的な相場です。費用は器のサイズ・破損の程度・ひびや欠けの数・使用する素材(金・銀・錫など)によって変わります。
依頼の流れは、おおむね以下の通りです。
1. 問い合わせ・見積もり:写真や現物を送り、修理内容と費用の確認 2. 器の発送・持ち込み:丁寧に梱包して職人のもとへ 3. 修理期間:本金継ぎの場合、1〜3ヶ月程度(漆の乾燥に時間が必要) 4. 完成・返送:新たな美しさを纏った器が手元に戻る 修理期間が長いのは、本漆を使う場合、一工程ごとに漆を十分に乾燥・硬化させる必要があるためです。
いとをかしの生涯破損保証で安心して使い続ける
当店では、いとをかしでご購入いただいた器が割れてしまった場合、無料で金継ぎ修理をお受けする「生涯破損保証」をご用意しています。器を買う決断に迷う理由のひとつが、「高くて割れたら怖い」という不安ではないでしょうか。
生涯破損保証は、そんな不安を取り除き、安心して器と向き合い続けられる環境をお届けするためのサービスです。
割れた器をお送りいただければ、職人の手による金継ぎで美しく修復し、お手元にお戻しします。
割れた継ぎ目が金の線となって器に宿るとき、その器はより深い表情を持ちます。
「割れたら終わり」ではなく、「割れてから始まる物語」を、いとをかしは大切にしています。
よくある質問(FAQ)

Q. 陶器と磁器ではどちらが割れにくいですか?
一般的には、磁器のほうが割れにくいとされています。焼成温度が高く素地が緻密なため、強度が高い傾向があります。
ただし、薄く作られた磁器は一点への衝撃に弱い場合もあります。
陶器は厚手に作られたものを選べば日常使いに十分な強度があります。
用途と形状を合わせて選ぶことが大切です。
Q. 子どもが使っても割れにくい和食器はありますか?
砥部焼のような厚手の磁器や、重心が低く安定したフォルムの器がおすすめです。波佐見焼・美濃焼の半磁器素材で食洗機対応のものも、日常的に使いやすく適しています。
子どもの手のサイズに合った小ぶりのものを選び、持ちやすい形かどうかも確認しましょう。
Q. 食洗機対応の和食器は割れにくいですか?
食洗機対応の和食器は、急激な温度変化や水圧に耐えられる素地と釉薬を使用しているため、日常的な耐久性が一定以上あることの目安になります。ただし、食洗機対応であっても落下による衝撃には変わらず弱い場合があります。
対応表記は耐久性の一指標として参考にしてください。
Q. 器が割れてしまった場合、金継ぎはいくらかかりますか?
専門職人への依頼の場合、5,000〜30,000円程度が一般的な相場です。器のサイズ・破損箇所の数・使用素材(金・銀など)によって変動します。
いとをかしでご購入いただいた器であれば、生涯破損保証により無料で金継ぎ修理をお受けしています。
Q. いとをかしの生涯破損保証はどんな器が対象ですか?
当店「いとをかし」でご購入いただいたすべての器が対象です。購入時期や使用期間に関わらず、割れてしまった器をお送りいただければ、職人による金継ぎ修理を無料でお受けします。
詳細な条件はお問い合わせページよりご確認ください。
いとをかしが選ばれる理由

それは、割れてからも安心できる保証・料理人の目線で選ばれた器・産地から直接届く本物の手仕事という三本柱です。
生涯破損保証:割れても無料で金継ぎ修理
いとをかしでご購入いただいた器は、万が一割れてしまっても無料で金継ぎ修理をお受けする「生涯破損保証」の対象です。器を大切に使いたいからこそ、「もし割れたら」という不安がつきまとうことがあります。
当店の保証は、その不安を払拭し、器を存分に使い込んでいただくための安心の仕組みです。
金継ぎによって修復された器は、割れた記憶を金の線として纏い、さらに深い表情を持つ一品として手元に戻ります。
元料理人が実際に盛りつけて選んだ器だけを扱う
当店の器選びの基準は、「料理を盛ったときに美しく見えるかどうか」です。編集部の中心にいる元料理人は、厨房での長年の経験から器への独自の哲学を持っています。
「器は、それだけでは完成しない。
中に入る料理や飲みものを美しく魅せるためにある」という信念のもと、実際に料理を盛りつけて試し、合格した器だけを仕入れています。
見た目の美しさだけでなく、使い勝手・耐久性・盛りつけたときの映え、すべてを確認したうえでお届けします。
産地直送で本物の手仕事品を適正価格でお届け
当店では、日本各地の産地に直接赴き、窯元や職人と信頼関係を築いた上で仕入れを行っています。波佐見・美濃・有田・砥部など、各産地の職人の手仕事を、中間コストを抑えた適正価格でお届けできるのは、この産地直送のスタイルがあるからです。
「本物の手仕事品を、普段の食卓で使ってほしい」という思いが、当店の原点にあります。
いとをかしの割れにくい和食器をチェックする
まとめ:割れにくい和食器選びは素材・産地・保証の三つで決まる

最後に、5つの選び方ポイントを振り返ります。
1. 形状と高台の安定感をチェックする 2. 釉薬の種類と均一さを確認する 3. 電子レンジ・食洗機対応を耐久性の目安にする 4. 用途に合った素材と産地を選ぶ 5. 保証付きの器を選んで安心を手に入れる 磁器・半磁器は日常使いの耐久性に優れ、波佐見焼・美濃焼・砥部焼は産地としての信頼性も高いです。
そして万が一割れてしまっても、金継ぎという伝統技法で器に新しい命を吹き込むことができます。
器は、料理を盛る舞台であり、暮らしを豊かにする存在です。
正しい知識を持って選んだ器は、きっと一生の相棒になってくれるでしょう。
いとをかしの和食器コレクションをチェックする *いとをかし編集部は、元料理人のメンバーを中心に、器と食の関係を深く探求しながら伝統工芸品の魅力を発信しています。*
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