金継ぎ 依頼 アイキャッチ

金継ぎ依頼の費用相場は3,000円〜30,000円|失敗しない選び方・流れ・お手入れを元料理人が解説

私たちいとをかし編集部は、元料理人として長年厨房に立ち、数えきれないほどの器と向き合ってきました。
だからこそ、器が割れたときの悲しさも、金継ぎ依頼で蘇った器の美しさも、誰よりも身近に感じています。
この記事では、金継ぎ依頼の基礎知識から費用相場・納期・依頼先の選び方・依頼の流れ・受け取り後のお手入れまで、初めての方にも分かりやすく丁寧に解説します。
大切な器を安心して任せられる依頼先を見つける参考に、ぜひ最後までお読みください。

金継ぎ依頼とは?基礎知識をおさらい

金継ぎ 依頼 イラスト1 金継ぎという言葉は知っていても、「実際にどんな技法なのか」「自分の器に使えるのか」がよく分からないという方は多いものです。
まずは金継ぎの基礎をしっかり押さえておきましょう。
依頼前に知っておくべき基本知識を、以下の4つの観点から解説します。

金継ぎとはどんな修復技法か

金継ぎとは、割れや欠けが生じた陶磁器を漆で接着し、継ぎ目を金粉などで装飾して仕上げる日本伝統の修復技法です。
室町時代ごろから受け継がれてきたとされ、「壊れたものを隠すのではなく、その傷を美として昇華する」という日本独自の美意識を体現しています。
修復された器は、割れた痕跡が金色の筋として残ります。
これは欠点ではなく、器が歩んだ時間の証であり、世界にひとつだけの景色となります。
私たちが料理を盛りつけるとき、その金の筋が器に奥行きを生み出し、料理をより一層引き立てる——そんな経験を、元料理人として何度も感じてきました。

本漆金継ぎと簡易金継ぎ(新漆・エポキシ)の違い

金継ぎには大きく分けて、「本漆金継ぎ」と「簡易金継ぎ(新漆・エポキシ系)」の2種類があります。
本漆金継ぎは、天然の漆を使った伝統的な手法です。
乾燥に時間がかかり、職人の高い技術と数ヶ月単位の工程を要しますが、食器として安全に使え、修復の耐久性も非常に高いのが特徴です。
一方、簡易金継ぎは合成樹脂(エポキシ)や新漆(ウレタン系)を使うもので、工期が短く費用も抑えられます。
ただし、食器への使用に適さない素材が含まれる場合もあり、長期的な耐久性は本漆に及びません。
大切な器を長く使い続けたいなら、本漆を用いた伝統的な金継ぎを選ぶことを強くおすすめします

どんな器が金継ぎに向いているか

基本的に、陶器・磁器・ガラス・漆器など、ほとんどの器が金継ぎの対象になります。
ただし、以下のような条件が揃っているほど、より美しい仕上がりが期待できます。
- 割れた破片がほぼ揃っている - 欠けた部分が大きすぎない(欠損部は充填材で補う場合あり) - 金属製品やプラスチック製品でない 逆に、「破片がいくつかなくなってしまった」「欠けが大きい」という場合でも、職人の技術によって補修できるケースは多くあります。
まずは気軽に問い合わせてみることが大切です。

金継ぎで修理できない器について知っておく

器の状態によっては、残念ながら金継ぎでの修復が難しい場合もあります。
依頼前に修理の可否を確認しておくことが、スムーズなやり取りへの第一歩です。
金継ぎに向かない器の主な例は以下の通りです。
- 金属製の器(ステンレス・アルミ・鉄など):漆が定着しにくく、修復が困難です - プラスチック・樹脂製の器:漆との相性が悪く、対象外となることがほとんどです - 保温機能付き・電子機器一体型の器:構造上、対応できません - 破片の欠損が非常に多いもの:一定量の破片がないと形を復元できない場合があります - フッ素樹脂加工など特殊コーティングが施されたもの:漆が密着しにくく修復が難しいです 「自分の器は直せる?」という判断がつかない場合は、写真を送って事前に確認するのが最善の方法です。
問い合わせ段階では費用は発生しませんので、気軽に相談してみてください。

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