
特集 — 青の器
青を、
暮らしの卓へ。BLUE TABLEWARE SELECTION
染付の藍、瑠璃の深青、青磁の青緑。日本のやきものが育んだ青には、幾つもの系譜があります。随筆とともに、いま出会える青い器を。
青の器は、料理の色を引き締め、
白い飯や旬の野菜を、いっそう美しく見せてくれる。
ひとつ置くだけで、
いつもの一皿が、すっと涼やかに整う。
足すのではなく、引く。
——そんな一枚を、産地とともに。

随筆 — そめつけ
染付 — 呉須の藍
白い肌に、一筆の呉須。
描いた手の速さも、迷いも、藍はそのまま留める。
二つとして、同じ線はない。だから、ひとつを選ぶ。
白磁に呉須で藍を差す、日本の青の原点。手描きの線は一枚ごとに表情が違い、料理の色をきりりと引き締めます。
季節の前菜
季節の前菜と、染付の八角
来客の日は、数種のおかずを少しずつ。八角の浅鉢は、余白を残して盛るほど藍の十草が料理の額縁になります。皿の縁までびっしり埋めず、料理と料理のあいだに“間”をつくること——それが、青の器をいちばん美しく見せるコツです。
材料(目安)
旬の焼き魚ひと切れ/だし巻き玉子/青菜のお浸し/季節の煮物少々/彩りに菊花・すだち
盛り付けのコツ
- 中心を空け、三〜四種を放射状に置く
- 高さの違いをつけると、少量でも立体的に見える
- 最後に緑や柑橘をひと差し、藍に映える差し色を添える
この器のこと有田焼・手描き染付の重ね十草。貫入の入った土の質感が、料理の温度をやわらかく見せます。直径22cmと存在感があり、食卓の中心にそのまま据えられます。
使った器 手描き染付 重ね十草 八角浅鉢 有田焼 ¥8,600(税込) 見る →
朝の一杯
朝の一杯と、染付のマグ
コーヒーでも、ほうじ茶でも。手にしっくりなじむ染付のマグは、一日でいちばん最初に触れる器です。雲を描いた呉須の絵付けは、湯気の向こうでやわらかく揺れ、まだ眠い頭をゆっくり起こしてくれます。白磁の内側は飲みものの色を素直に映し、いつもの一杯を、少しだけ美味しそうに見せてくれます。
用意するもの
お好みのコーヒー、または深煎りのほうじ茶/お好みでミルク・蜂蜜
愉しみ方
- 湯を注ぐ前に、器を湯で軽く温めておく
- 八分目までにして、絵柄の余白を残す
- 両手で包み、湯気ごと香りを味わう
この器のこと波佐見焼・染付の「雲絵」マグ。直径10cm・高さ8.5cm、容量たっぷりの約240g。手描きの藍が、日々の一杯に景色を添えます。
使った器 染付 マグカップ 波佐見焼 雲絵(くもえ) ¥4,400(税込) 見る →
随筆 — るり・いろゆう
瑠璃・色釉 — 澄んだ深い青
絵ではなく、色そのもの。
釉のなかに沈んだ深い青が、光の角度でとろりと動く。
見るたびに表情を変える、静かな海のような一枚。
釉薬そのものが青をたたえる、面で魅せる青。光の角度でとろりと表情を変え、白い麺やクリーム色をいっそう美しく見せます。
冷やしうどん
白い麺を、瑠璃で締める
暑い日のお昼は、氷でしっかり締めた冷やしうどん。深い瑠璃の鉢は、白い麺のつやを驚くほど引き立てます。青は寒色の代表格。目にも涼をはこび、食欲がすすまない日でも自然と箸が伸びます。釉のなかで青がとろりと沈む一枚は、ただの器を、ひと皿の景色に変えてくれます。
材料(目安)
うどん一玉/青じそ・茗荷・生姜/きゅうりの千切り/温泉卵/冷たいめんつゆ
盛り付けのコツ
- うどんを固めにゆで、氷水で締めて水気をしっかり切る
- 鉢に高く盛り、薬味を天にのせる
- 食べる直前に、冷たいつゆを回しかける
この器のこと波佐見焼・瑠璃釉の多様鉢。直径19cm・深さ5cmと懐が深く、麺・カレー・サラダまで一枚でこなす働き者です。
使った器 白磁 / 瑠璃釉 多様鉢 波佐見焼 瑠璃釉(ブルー) ¥4,000(税込) 見る →
お茶うけ
お茶うけと、ネイビーの正角皿
午後のひと休みに、小さな和菓子をひとつ。10.5cm角のネイビーの皿は、最中や羊羹の茶色をきりりと引き締め、たった一粒のお菓子を特別な景色に変えてくれます。丸い器が多い食卓に四角い一枚があるだけで、膳にリズムが生まれ、ぐっと洒落て見えます。醤油皿や薬味皿としても、毎日活躍する働き者です。
合わせるもの
季節の生菓子/最中・羊羹/干菓子/煎茶・抹茶
使い方のヒント
- 菓子は皿の中央から少し奥へ置く
- 黒文字(菓子楊枝)を手前に添える
- 醤油皿・薬味皿としても万能に使える
この器のこと有田焼・色釉の正角小皿。10.5cm角・重さ110g。お茶うけ、醤油皿、薬味皿と、一枚で何役もこなします。
使った器 色釉 正角小皿 有田焼 ネイビー ¥3,500(税込) 見る →
随筆 — せいじ
青磁 — 静かな青緑
青とも、緑ともつかない。
雨あがりの空を写したような、名づけがたい静けさ。
何も盛らずとも成立する、余白のための器。
鉄分がほのかに発色する、青とも緑ともつかない静けさ。余白のある食卓や、旬の淡い色によく似合います。
朝のヨーグルト
白と果実を、青磁で受ける
忙しい朝ほど、器で気分を整えたい。プレーンヨーグルトに、ブルーベリーと蜂蜜をひとさじ。青磁の淡い青緑は、白と果実の色をやさしく受け止め、ありふれた朝食を静かに格上げしてくれます。“雨過天青”と名づけられた釉の色は、寝起きの目にもまぶしくなく、一日のはじまりにちょうどいい静けさです。
材料(目安)
プレーンヨーグルト/ブルーベリー・いちご/蜂蜜/グラノーラひとつかみ/ミント
盛り付けのコツ
- ヨーグルトを八分目まで注ぐ
- 果実は片側に寄せ、反対側に余白を残す
- 蜂蜜を最後にひと筋かけ、艶を足す
この器のことKIWAKOTOのBOWL『水』。口径14cm・245mlは、ご飯にも汁物にもデザートにも使える、現代の多用碗です。
使った器 KIWAKOTO BOTAN 水(青磁) ¥5,500(税込) 見る →
煮物
煮物をひと鉢、青磁の菊
だしを含ませた煮物は、青磁の菊鉢がよく似合います。青とも緑ともつかない釉の色は、里芋やかぼちゃの素朴な色をやさしく持ち上げ、家庭のふだんの一皿を、料亭のひと鉢のように見せてくれます。菊の花びらをかたどった縁が、盛り付けに自然な輪郭を与え、少ない量でも上品にまとめてくれます。
材料(目安)
里芋・人参・かぼちゃ・絹さや/だし・薄口醤油・みりん
盛り付けのコツ
- 彩りを考え、三色以上を組み合わせる
- 煮汁は少なめに、つやを残して盛る
- 天に絹さややゆずを添えて青磁に映す
この器のこと波佐見焼・青磁の菊型浅鉢。直径15cm・深さ4cm。副菜・和え物・果物まで、日々の食卓の名脇役です。
使った器 瑠璃釉/青磁 菊型 浅鉢 波佐見焼 青磁 ¥5,200(税込) 見る →ORIGIN
青が生まれる、産地のこと
同じ青でも、生まれた土地と技法で表情は変わります。いとをかしが選ぶ青の、ふるさとをご紹介します。

波佐見焼
四百年以上つづく、くらしの磁器の産地。丈夫で扱いやすく、呉須の染付から瑠璃・色釉まで、日常に寄り添う青を数多く生み出してきました。

有田焼
日本の磁器発祥の地。白く硬い磁肌に、繊細な絵付けと多彩な釉薬。手描き染付の一本の線に、四百年の技が息づいています。

青磁
鉄分を含む釉薬が、還元焼成でほのかな青緑に発色する技法。中国にはじまり、日本では有田などで育まれました。“雨過天青”——雨あがりの空の色と称えられます。
STYLING
青の器を、美しく使う
難しいことはひとつもありません。ちょっとしたコツで、いつもの食卓に青が映えます。

青 × 白
白い器や炊きたてのご飯と合わせると、青はいっそう冴えます。まずは一枚を、白の隣に。

青 × 木
木のテーブルや盆に青を置くと、温もりと涼しさがほどよく釣り合います。

濃淡を、重ねる
染付・瑠璃・青磁を少しずつ混ぜると、同じ青でも単調にならず、食卓に奥行きが生まれます。

差し色は、一点に
主役の青を一枚に絞り、まわりは静かに。青は“使わない場所”を決めるほど、美しく効きます。
SCENE
青の器と過ごす、三つの場面
朝、もてなし、晩酌。青がひとつあるだけで、時間の表情が変わる。

朝
染付のマグにコーヒーを、正角の小皿にジャムやフルーツを。一日のはじまりに、藍がひとつあるだけで、卓が澄む。
コーヒー/トースト/季節のフルーツ

もてなし
八角の浅鉢を食卓の真ん中に。取り皿は六角の小付けで揃えて、青の濃淡で、おもてなしを組み立てる。
前菜盛り合わせ/煮浸し/ちらし寿司

晩酌
富士山を描いた盃で、冷酒を一杯。麻の葉の箸置きで設えを整えれば、いつもの晩が、すこし特別になる。
冷酒/小鉢のおつまみ/漬物

CARE
長く使うための、お手入れ
磁器はふだん使いに強く、陶器はひと手間で長持ち。基本だけ押さえれば、毎日気軽に使えます。
電子レンジ・食洗機
磁器の器はどちらも対応。オーブンはお避けください。金彩・銀彩の器は電子レンジ不可です。
陶器は、はじめに目止め
貫入のある陶器(八角浅鉢など)は、初めて使う前に米のとぎ汁で15〜20分ほど煮沸し、よく乾かすと、シミや匂いがつきにくくなります。
急な温度変化を避ける
熱い器を急に冷やすと、ひび割れの原因に。重ね置きは、数を控えめにしてください。
長く使うために
洗ったあとは、しっかり乾かしてから収納を。手仕事の器は、使うほどに愛着が深まります。
FAQ
よくあるご質問
電子レンジや食洗機は使えますか?
磁器の商品は、電子レンジ・食洗機ともにお使いいただけます(オーブンは不可)。陶器(貫入のある器)は、はじめに目止めをしていただくと安心です。金彩・銀彩の器は電子レンジをお控えください。
サイズ選びの目安は?
各商品ページに直径・高さをcmで記載しています。取り皿や薬味には直径9〜11cm、副菜には15cm前後、主菜やパスタには19〜22cmが目安です。
ギフト(のし・ラッピング)に対応していますか?
はい。ご注文時に、ラッピング・のしのご指定を承ります。青の器は、贈りものにも喜ばれる一点ものです。
「残りわずか」とありますが、再入荷しますか?
掲載の器はいずれも数量限定の一点もの・少量生産です。同じものが再入荷しない場合がございますので、気になる器はお早めにどうぞ。
送料はかかりますか?
10,000円以上のご購入で送料無料です。詳しくは配送ポリシーをご覧ください。



